ゆるくて甘い関係

日常から離れた、ふわふわした時間の記録です。

磁石なオトコ

番外編です。


出会い系ではなく、日常でのちょっとした思い出のことを。


昔、少しだけ付き合った男性がいました。


バリバリの理系男子です。


彼の素敵なところのひとつは


記念日でなくても、日常的にプレゼントをくれるところ。


高価なものではないんです。


ちょっとしたお花とか、


小さくておいしいチョコレートとか


デートのたびに、「これおいしそうだったから」「これきれいだったから」
と言って
デートのたびに、ですよ。


塵も積もれば・・なんて言ったら失礼ですが


毎回 毎回 だと、今でも心に残ります。



ある時、池袋の東急ハンズで待ち合わせをしたことがありました。


「みきちゃん!僕らにすごくピッタリなものを見つけたよ!」


私を待つ間に、彼が東急ハンズで買ったもの、それは


キャラメルくらいの大きさのネオジム磁石


でした。


「ネオジム磁石は、ほら!くっついて離れないんだよ」


とイキイキと話す彼。


これを「お互いに持とう」と 2つ買って、1つを私にくれました。


いつでも引きつけ合う二人でいようっていう意味で。


正直ちょっと微妙でしたが・・ありがとう、と言ってバッグにしまいました。



そして翌日。


銀行行ってアウト、スーパー行ってアウト・・・


バッグの中にあるすべてのカードが磁気不良で使えなくなっていました_| ̄|○・・・


すべての、すべてのカードです・・・


好意が一転、あろうことか激しい殺意すら覚えました。



すべてのカードを復活させるのに、どれだけの労力と時間がかかったか。


もちろん仕事にも支障が出て、損害は はかり知れず。



そんな彼だったんで、しばらくしてから自然にお別れしました。
ちょっと変だけど純粋な、いいひとでした。・・ってフォローになってないかなぁ


今でもネオジム磁石は冷蔵庫についていて


そこに鍋つかみを ひっかけています。結構便利です♡