わくわくさん ②
わくわくさん① の続きです。
先に、なぜこの即日出会った自称43歳男性を「わくわくさん」と呼ぶかを
説明させてください。
決して心がわくわくしたからではないのです。
昔、NHKで放映していた子供番組に出演していた
「わくわくさん」に そっくりだったからなんです。
わくわくさん。※画像をお借りしています。
あぁこの画像を見るだけでも 嫌悪感で震えがきそうです・・・。
話を戻します。
その、わくわくさんの車に乗った私は
「43歳じゃないですよね」
とは どうしても 言えませんでした。
だって、可能性は低いが、ものすごく老けてる43歳かもしれない。
本当に43歳だったら、彼をひどく傷つけてしまうと思ったからです。
でも 見た目どうみても60代が、サングラスに若向けの服を着て
痛い若作りをしているようにしか 見えません。
お断りしようと思いました。
でも、なんて言って断ろう・・・。車にも乗ってしまった。
一方、わくわくさんは上機嫌で
「嬉しいな~。とってもタイプな女性だ、嬉しいな~」
と 甲高い声で喜んでいます。
私は思い切って「やっぱり、あの」と言いかけた瞬間のことでした。
コソコソっと、わくわくさんは服のポケットに隠し持っていた錠剤を
ぱくっと飲んだのです。
それはたぶん、バイアグラでした。
私「!!!!」
わくわくさんは、私がガン見しているというのに
バレていないと思っているようで、
相変わらずテンション高めに話してきます。
私はより一層、落ち込み、口数が少なくなっていきました。
バイアクラって 高いんですよね・・・。
バイアクラを飲む前に切り出せなかった自分を責めました。
そしてこのタイミングでお断りをしたら、
わくわくさんがどんなに落胆するだろうと思うと
もうこれは、さっさと終わりにするしかないと思ったのです。
③に続きます。
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